お客様の悩み
築10年程度経過した頃、訪問会社から外壁塗装の紹介を受けたそうです。その際日当たりの良い部分の劣化、コケ、コーキングのヒビ割れのご指摘から、外壁塗装に関心をもち、業者選びに至ったそうです。
外壁調査の結果
コーキングの原因 | 経年劣化によりコーキングの弾力が失われている |
カビの原因 | リシン材の寿命が6年程度であり、耐久性の寿命から湿気の多い部分(痛んでいる部分)にコケが発生した |
解決記録
関西住宅の物件では、平らなパネル材を全面に使い、仕上げ材にアクリルリシン材を全面保護しているケースがよく見られます。
一見、モルタルのように見える外壁仕様となっていますが、従来のパネル材と同じく、目地材を中心にコーキングの打ち替え工事が必要となります。
また通常縦部に目地を設ける事が多いパネル構造の住宅ですが関西住宅物件の多くは、横に目地を設けています。(1階部と2階部の間)目地部はコーキングの痛みの状況関係なく、将来性の事を考え全て撤去を行い、新しくコーキングを打ち替えてあげる事が理想的な工事となります。
リシン材は手触りから感じるようにコーティング層が弱く、撥水性が衰えやすい材料です。その為塗装工事の際は、通常のパネル塗装とは違い、より表面をマイルドに、保護をしてあげる必要があります。そこで微弾性フィラーと呼ばれる下塗材で厚みを付けて塗装を行います。
下塗材は壁全体を保護するイメージで、たっぷりと塗装保護を行なっています。横から見た時に均一に厚みが付いている事が確認できると思います。業者によってはこのフィラーがムラの多い仕上がりであったり、シーラーを用いる場合もございますが、シーラーでは色を塗るだけの作業となる為、リシン壁の場合は壁が綺麗に白くなるまでフィラーを塗ってもらいましょう。その後中塗り、上塗りを重ね3層のコーティング層を作っています。
全ての工程にも、規定以上の厚みを塗装する事で、表面のコーティング層の違いから肉眼でも中塗り、上塗りの違いを確認できるようになります。
悩み解決
今回は、リシンのコーティング層のデメリットを補い、コーキングを全てを打ち替えるご提案でお客様のお悩みを解決させていただきました。塗装前と塗装後の壁を見比べていただければ、表面の違いを感じていただけると思います。リシンの素材を活かした塗装コーティングに、今後の経過をお楽しみ下さい。