和“色”~四季が織り成す美しき日本の伝統~後編

前編では和色の歴史や背景に触れましたが、今回は実際にどんな色や配色があるのかをお話ししようと思います。

・襲の色目(かさねのいろめ)
皆さまはこの言葉をご存知でしょうか。
襲の色目とは、日本人が四季の変化を色として感じ取り、それを表現するために作り上げてきた配色法のことです。
着物などの装束の表地と裏地を重ねた時に表れる「混色」を表現したものと言われ、その表現力、感性の高さには驚くばかりです。
この配色の数は200にも上るとも言われ、四季を表現するために想いを巡らせた歴史を感じさせます。

・春の色目
春の代表的な配色である紅梅は、紅梅と蘇芳(すおう)の二色で表現します。早春に紅梅の色を愛でて楽しんだ時間を切り取って表現したものです。紅梅という色がありながら、紅梅を蘇芳との組み合わせでも表現するあたり、日本人の感性の深さを感じます。

・秋の色目
秋の代表色である落栗は、蘇芳と香(こう)で表現します。暮れゆく秋を、落ちた栗の姿に写したものと言われ、まさに風流といった表現ですね。
秋を色で表現し、またそれがしっかりと伝わるというのは、日本の風情の為せる業でしょうか。

和色はあまりに奥深く、全てをお見せすることはかないませんでしたが、日本における色の世界の一端でもお見せできたなら幸いです。
色が季節をも表すという色の奥深さを、日本の歴史とともに愛でてみるというのも良いのではないでしょうか。